「①総論 問題解決へ」では問題解決へ誘導しました。
これはストレスの原因となっている問題を解決する方針でしたが、ひとまずやられている精神を守ってあげる対処も必要となります。
本稿では、精神を守る具体的な内容を挙げてみます。
あくまで私が情報を集め、判断したリストです。他にもあると思いますが、率先して行うと良いと判断したものです。
①休む
可能であれば一番簡単な対応です。できるところまで心身を回復させてあげましょう。
②ストレス原因と距離を取る(物理的・心理的)
休むと似ていますが、現在以上に精神的に被害を受けることをひとまず回避できますが、難しい時もあります。
③自分の守備範囲に集中する(他人の範囲は気にしない)
これは結構重要です。他人の関わること、自分がどうにもできないことに不満を持ち続けている人が多いです。
自分が関与できるところにしっかり行動を起こしましょう。これは前回の「問題解決」につながりますね。
このことを詳しく紹介しているのはフランクリン・コヴィー氏の有名な著書「7つの習慣」です。まだ読んでいない方 はぜひ手に取ってみてください。
④気持ちを紙に書き出す、整理する
これは自分を客観視することがまず重要です。「ストレス問題-感情-認知」が無意識に一体化して分離されていないと、対応ができず感情に支配され続けることになります。紙に書き出すことでそこを切り離すことができます。
⑤SNSなどの情報遮断
これは現代社会で依存している方向けのアドバイスになります。①の「休む」をネット社会でも行うわけです。
常にSNSに意識が向いていると精神が休まる時がありません。
⑥仕事・家庭以外の絶対的な安心な場所、活動を見つける→趣味など。それを人にしては行けない
これも「休む」につながりますが、ストレス原因が取り憑くことができない「絶対安全な城」を作るのです。
時々そこに戻り幸せな時間を過ごすことでどんな時でも自分を守ることができます。
しかし、人にした場合はその人に依存してしまうことになります。相手は自分の思う通りにいつも動いてくれるわけではありませんので、危険な状況に陥ることがあります。
⑦マインドフルネスや瞑想(ヨガも良い)
マインドフルネスは「今ここ」に意識を向ける心のあり方で、現代の情報過多な時代においてはそれらにとらわれず集中力や感情の安定を取り戻すために重要性が増しています。「心の筋トレ」とも言われています。
そのための手段として瞑想がよく用いられますが、瞑想により1)精神の安定 2)思考の安定、柔軟化 3)睡眠の改善 などが得られ、ストレスへの耐性が得られます。
ヨガはそれらの行動を含んでいると考えますが、体幹もしっかり使うため後の⑩に出てくる体づくりにもなります。
⑧カウンセリングを受ける 必要ならば精神科で投薬も
自己コントロールが困難でしたら、重症化する前になるべく早くこれらの医療機関を利用してください。
⑨関係の棚卸し(人間関係、タスクなど)
真面目な人は全ての人、タスクを大切なものと考え大事にしようとします。
しかし、ストレスになっているものは自分に合っていないわけです。足りない対応を補うことがよければいいのですが、場合によっては必ず必要ではない関係で、切り捨てることが良いことがあります。そこは断行した方が良いです。
年齢がある程度上がるにつれ必要性が増すかもしれません。
⑩運動、読書で心の基礎体力をつける(上のマインドフルネスや瞑想セットが望ましい)
まず運動ですが、体力がついて疲れにくくなることに加え、精神ホルモン(エンドルフィン、セロトニン、ドーパミン、テストステロンなど)が分泌されるため実際に精神を安定化、強くします。詳しくは別の記事で述べましょう。
読書についてですが、文字を読むことで得られた思考世界、知識は自分の考えを補強、柔軟化します。思考の世界が狭いと極端な、あるいは浅い考えに早く陥りやすくなり得ます。いわば心を包むクッションを身につけるようなものです。
精神的ストレスとの付き合い方(② 10通りの具体的方法)
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